マドリッドから発信


by dias-madriz
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Eurocopa 2008

サッカーに全く興味がなくても、さすがに国民総出で 「podemos! podemos! (ぽでもす!we can do it!)」と騒がれたらさぁ…。踊らされてしまいます。

UEFA欧州選手権 2008 決勝 ドイツ VS スペイン

私の住んでいるアパートの全住人がTVを大音量にしていたので、たとえ試合を見ていなくても否応なしに結果は分かったのだろう。

スペイン、44年ぶりの勝利だったのね。そりゃあ、花火あげてクラクション鳴らしまくって、街中大騒ぎにもなるよね。日曜の夜なのに関係ないんだろうなあ…。

サッカーに詳しくない私としては、試合の細かい内容よりもほかの事に興味がいった。

例えば、監督とか、コーチとかベンチにいる人たち。テクニカルチームって言うのかな?その中に女性がいた。何となくいいなあって思ったけど、他の国でもあることなのかしらん。

監督はジャージのままだし、(監督ってスーツ着てること多いよね?)なんだか、おじいちゃんと、お母さんと、孫たち(選手)って雰囲気だ。サッカーファンには怒られそうなコメントかもしれないが、まあ、素人のつぶやきってことで…。

それに、試合後、TV局のレポーターが選手達にインタビューするのは当たり前だと思うけど、なんと試合を見に来ていたスペイン国王にも同じようにインタビューしていた。しかも、通りすがりに、ついでにって感じだ。

「majestad! (まへすたぁ:陛下) 選手達とうとうやってくれましたね!スペインやりましたぁ!」などど、ものすごい至近距離で国王にマイクを向けている。国王だって「いやあ、嬉しいねえ。」などどフレンドリーに応対。しかも、立ったままだ。

国によって、ロイヤル・ファミリーもいろいろですな。

b0146907_727475.jpg試合の最中に全部たいらげてしまった gominolas (ごみのーらす:グミキャンディー)。

325キロカロリーもありやがった…。まあ、合成着色料、保存料無しらしいので良しとするか。
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by dias-madriz | 2008-06-30 00:36 | Cultura | Trackback | Comments(2)

Piso compartido

私の住宅事情 en Madrid は、

ホームステイ8ヶ月 → ルームシェア1年半 → 一人暮らし2年半経過中

さてさて、1回目のPiso compartido(ぴそ・こんぱるてぃーど:ルームシェア)。

メンバーは、イタリア男&スペイン女カップル、アルゼンチン男、日本女(私)。立地も物件も値段も大満足だった。イタリア男&スペイン女カップルがマンションの契約者で、アルゼンチン男と私に余っている部屋を又貸しした。

ルームシェアという概念では、この「又貸し」は本来は違法である。シェアするメンバー全員が大家と契約を結び、家賃をきちんと部屋割り分担するのがタテマエだが、又貸しは当たり前のように行われていると思う。


まあ、そんなこんなでマドリッドで初めての共同生活開始~♪

イタリア男&スペイン女カップルは、それぞれの国の一般的なイメージを覆すような、物静かな30代。二つ目の博士号に向けて研究の毎日。そんな彼らが求める共同生活者の条件は、とにかく礼儀正しく、静かで、秩序ある人物。

私が彼らのお眼鏡にかなったのは、私の年齢、日本人であること、そしてスペインへ来た目的。私も、パーティーピープルとは共同生活したくなかったので、彼らの姿勢には共感した。

「マドリッドのナイトライフを楽しみまーす♪」という外国人留学生だったら、彼らのマンションに入れないのだよ。
※スペインにはこのタイプの留学生が多い。特にヨーロッパの交換留学制度 Erasmus でスペインにやってくるヨーロッパ人は悪名高い。自国ではしっかり勉強しているんだろうけど、スペインではハメを外すのねー。


私より1ヶ月先に入居したアルゼンチン男も博士号に向けて研究していた。私は彼が大好きだった。1歳児以下のスペイン語レベルの私に、おかまいなしにアルゼンチンスペイン語を炸裂しまくり…。
※アルゼンチンのスペイン語はイタリア語のようなイントネーションと独特な活用&発音。

サロンでいつも一緒にご飯を食べたり、DVDを観たりしていた。アルゼンチン男の彼女もたまに遊びにきて、一緒に楽しく過ごしていた。イタリア男&スペイン女が私達に課していた厳しすぎる共同生活のノルマや、彼らの傲慢な態度をネタに笑ったりもしていた。

それでも、4人での共同生活はうまく行っていた。イタリア男は手作りの美味しいピザをみんなに振舞ってくれたし、スペイン女も買い物や病院へ付き合ってくれたりした。

そして、突然、イタリア男とアルゼンチン男の間で、事件勃発…。

共同生活は楽しいことも多いけど、トラブルも多い。しかも、やれ「俺のめし食ったな」だの、「あたしの醤油勝手に使ったわね」だの、「トイレと廊下の掃除は別々の洗剤使いなさいよね」だの、一見、超くだらないことが、チリとなって積もっていくのだ。

アルゼンチン男がマンションを出て行ったきっかけは、「洗濯物を干す順番」。実にアホらしい。

カップルが私達に課していた共同生活のノルマにウンザリしていたアルゼンチン男は、直接文句を言わずに文章で抗議した。がっ、この内容がまずかった。アルゼンチン男は超がつくほどのateo(無神論者)。イタリア男は超カトリック信者&哲学者。

「我々は、平等という名の下に生まれた神の子であり・・・云々」で始まったアルゼンチン男の文章。思いっきり厭味にあふれていた。

要は、共同生活に文句を言うのはタテマエで、カトリック信者を茶化したのだ。敬虔なカトリック信者として、カップルの態度はその精神に反しているってね…。イタリア男はこの文章を読みながら、震えて、そして少し泣いていた。

アルゼンチン男も私も、彼らのやり方にウンザリしていた。相当、窮屈で理不尽なことも多かった。でも、彼らの信仰や信条を自分のモノサシでからかったアルゼンチン男の態度は、人間として、ルール違反だと思う。

結局、アルゼンチン男は「madriz、君も早くこんなところ出て行けよ。Adios!」と言い残し、とっとと引っ越して行ってしまった…。


それから、4ヵ月後、私もそのマンションを出て行くことになった。忘れもしない一つの映画。

『彼女を見ればわかること』

渋谷Bunkamura で観たこの映画が、たまたまテレビでやっていた。サロンにはイタリア男&スペイン女カップルもいたので、3人で観ていた。ホリー・ハンター扮する銀行員が中絶したシーン…、同居人カップルは笑いながら彼女をさげすんでいた。

ふたりとも敬虔なカトリック信者だし、中絶に反対するのは同然だろう。そこから、彼らと女性の中絶についての話になった。結論として、会話というよりは、いかに中絶はいけないことか、延々と私に語るだけだった。「中絶する女性を否定できない」という私の意見に聞く耳は持っていなかった。

最後にイタリア男が言った一言が、彼らとの共同生活にピリオドを打った。

「アルゼンチン男は母国で離婚していたし、madrizは中絶賛成って言うし、カトリック信者&哲学者としての僕の研究と人生を全く分かろうとしていない!」

はぁぁぁぁぁぁぁ!?

文字通りあいた口がふさがらなかった私は、相当マヌケなツラをしていたはずだ。

もし、彼らの同居人が同性愛者で、しかも「子供を養子に迎えたいです」なーんて発言をしたら、イタリア男&スペイン女はどう思うのだろうか。憤死するのか????

人それぞれ考え方が違うのは当たり前。自分の信条を理解できない他人のことを攻撃してはいけないのだ。「理解できないもの」と割切って、それでも共存していくのが、人間社会だと思う。他人を尊重すると言うことは、ベツモノとして受け入れることであって、同化させることではない。

「理解できないものはしなくてもいい」のだ。

※ヨーロッパでは、イスラム教を風刺する漫画やイラストが新聞や雑誌に掲載され問題になることがある。掲載者側は、「表現の自由」を訴えているが、私には単なる排他主義としか思えない。


考えさせられることも多かったが、ルームシェアをして良かったと今では思っている。狭いマドリッド、街中で何回かイタリア男に遭遇したりもした。もちろん、あんなことはあったけど、ちゃんと挨拶はする。一応、お互い大人ですからね…。

そして、現在の一人暮らし。やっぱり快適なのね~♪
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by dias-madriz | 2008-06-29 18:46 | Cultura | Trackback | Comments(2)

Helado

b0146907_675277.jpgハーゲンダッツってアメリカのアイスだったのね。

てっきり、ドイツとかデンマークあたりを想像していたけど、ヨーロッパのイメージを持たせるための造語というではないか。イメージ戦略。





そう言えば、スペインでも東洋のナチュラルで神秘なイメージを与えるためなんだろうか、
『ZEN』 (禅)ってネーミングのシャンプーやら、クリームやらを見かけたことがある。日本人なら思わず笑ってしまうよね。

でも、他国のイメージなんて、そんなもんなんだろうなー。私だって日本にいた時は、スペイン人は毎日フラメンコ聞きながらサングリア飲んでパエリヤ食べているんだろうって、とんでもない勘違いしていたし…。

ちなにみ、「Z」 の発音が英語の 「th」 に近いので、ZEN は「せん」。

以前、ルームメイト(スペイン人)が、日本の「せん」は大変興味深く、「せん」のセミナーを受けていると言っていた。最初は何のことだか全然分からなかったが、「禅宗」のことを言っていたのね。

こちらの人は「仏教=ZEN」と思うふしがあるので、ルームメイトが受けているセミナーとやらもなんだか怪しいと思ったけど、彼は 「Hare Krishna」の信者だったので、仏教全般の知識はあったんだと思う。

Hare Krishna信者とその彼女(スペイン人)と3人で1年間、一緒に暮らした。私にとっては、2回目の共同生活だった。もちろんカップルと生活をするのは気が引けたが、その当時はまだ一人暮らしできる余裕もなかったし、その前にしていたルームシェアから抜け出したくて、じっくり選ぶ時間がなかった。

で、彼らがHare Krishnaの信者とは知らずに始めた共同生活。特に彼らの信仰を聞かされるわけでもなく、私のプライバシーもきちんと守ってくれ、なかなか悪くなかった。

たまーに、Hare Krishnaが集まるベジタリアンレストランの話をして、誘ってくれたりもしたが、貧乏な私は自炊以外の選択が出来なかったので丁重にお断り。超サイエンス思考で、ソフトateo (無神論者)の相棒F氏が遊びに来ても、仲良く会話していた。

私は特に宗教を信じてはいないけれども、相棒F氏のように神の存在を否定したりもしない。

Creyente (くれじぇんて:信者)でもなく Ateo (あてお:無神論者)でもない人のことを、
Agnostico (あぐのすてぃこ:不可知論者)と言うらしいが、多くの日本人にとって宗教(特に一神教)の概念は、難しいというか理解しにくいのではないだろうか。

「理解できないものはしなくてもいい」と、1回目のルームシェアで学んだ教訓。

アイスの話からとんでもない方向へ行ってしまったし、長くなるのでまた次回。


※マドリッドの住宅事情は、はっきり言って異常だ。まともな 1LDK や 1R を 800ユーロ 以下で探すのは極めて難しい。ちなみに平均給料の手取りは 1000ユーロ を下回る。特に若者の間でルームシェアが多いのは当たり前だ。ちなみに、ルームシェアだって、400ユーロくらい出さないと、いい物件にはなかなか出会えない。
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by dias-madriz | 2008-06-28 23:32 | Cultura | Trackback | Comments(0)

Cumpleaños

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また、一つ年をとった。まだ、2時間しか経っていないが、この年になると特に何も感じない。
すっかり中年も定着してきたので、これからはナイス・ミディを目指したいと思います(嘘)。

さっき(正確には昨日)、とある夕食会から帰宅。スペイン人、スペイン&日本人、タイ人、日本人(私)というメンバーで日本食レストランへ行ってきた。私よりも遥かに元気なイマドキのワカモノ達…。

キャーキャー騒ぎながらご飯を食べているかと思えば、写真をパシャパシャ。思いっきりブサイクに写った私の顔を見ながらみんな大爆笑。

そんなワカモノ達を横目に、「なんで、そんなに楽しいんだ??」って思うのは中年のツブヤキなのかしらん…。それでも、キラキラまぶしい彼らと一緒に必死にテンションをあげてみた。おばちゃん、頑張りましたよ。

高校生の時、交換留学で大阪に数ヶ月滞在したことのある、タイ人BWちゃん。スペインの大学で法律を学んでいる20歳。

B:「ナマのサカナァ~こわいぃぃ!ヤサイィ~だめぇ!タコヤキいいですぅぅ~!だからぁね、
  ニギリたべるデス。」
私:「……、BWちゃん、握りは生だよ。しかも、たこ焼き無いし…。」
B:「そぉーですねぇ。ワカタ(分かった)。だからぁ…肉ですね(なぜかここだけ妙に流暢)。」

結局、親子丼に落ち着き、大満足のご様子。(私も大満足だよ…)


食事も終わり、のんびりお茶を飲んでいたら、レストランの電気が突然消えた。ちょうど、ヨーロッパ杯でスペインがロシアに勝った直後だったから、「お店の人が興奮して電気消しちゃったんだよー!」って。でもなんか妙に不自然な動きのワカモノ達…。


「♪くんぷれあーにょす、ふぇーりーす♪ハッピバースデートゥーユー♪オタンジョービー、オメデトー♪」


ロウソクが立っているクレマ・カタラナ(クレーム・ブリュレ)味のアイスが登場。イマドキのワカモノ達からのちょっとしたサプライズ。

この夕食会は、2ヶ月間日本へ勉強しに行く(遊びに行く?)スペイン人&日本人のYRちゃんの壮行会だったのだが、くだんのBWちゃんが、ふと私の誕生日を思い出したらしく、急遽お店の人に頼んでくれたらしい。

ニクイ演出だね、BWちゃん。いつまでも、そのユニークな日本語でみんなを和ませておくれ。

¡Muchas gracias a chicos, BW, YR, BA, MC y MG! お願いだから、私のブサイクな写真を君たちのFacebookにアップしないでね。


最後に…、私の大切なアミーガ&アミーゴたちよ。カードやメールありがとう!

※写真は誕生日とは全然関係ない、昨日のお昼ごはん。こう暑いと料理する気が起きませぬ。クッキング・マスター失格の日々です…。
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by dias-madriz | 2008-06-27 01:48 | Vida | Trackback | Comments(0)

miniaturhythm

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Mi amiga (おんなともだち) M女ちゃん。

大学の入学式へ行く電車の中で、M女に発見され、門の前で、「アナタは、もしや新入生?」(そんなにフレッシュな雰囲気がなかったのか?ワタクシ…)、とナンパされて以来のお付き合いだから、もう何年経つのやら…。

文字通り、大学時代の一番古いオトモダチM女。

本日、彼女からすてきなカードが届いた♪M女よ、むーちゃすぐらしあす!
今となっては、会う回数は年に1回もあればいいほうだけど、離れていても友情は切れないのだよ。

私が日本で知り合った amiga たちは、みーーーーんな強烈な個性の持ち主なので、彼女たちと過ごした日々を思い出すだけで、マドリッドでササクレ立っている心がふっと和む。

さてさて、そんな愛すべき amiga たちの一人、M女はこちら。
miniaturhythm

私がまだ日本にいた頃、「将来的には自分のサロンを持てればいいなあ」って言っていたM女。気負いとかは全く感じなかっけど、M女ならやれるんだろうなあって、なんとなく思っていた。

気がついたら、今ではこんなに素敵なお店のオーナーだ。

「願望」と「実現」には大きな違いがある。M女が「実現」に向けて歩いてきた道は、決して平坦ではなかったと思う。でも、そんな苦労を全然感じさせないM女の雰囲気。
プロなんだな~。

M女の技術はもちろんだけど、彼女のほんわかとした性格が、たくさんの女性たちを癒しながらキレイにしているんだと思う。

そんなM女が私にとってはかなり自慢なのだ♪
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by dias-madriz | 2008-06-24 15:43 | Vida | Trackback | Comments(0)

Rebajas

b0146907_2053298.jpgセール、セール、セール!

『ZARA』をはじめとするINDITEXグループはまだだけど、この週末は、すでに多くのショップが、50%OFFの嵐だった。






スペインのバーゲンセールはいろんな決まりごとがある。

*セール期間は最大2ヶ月間 
*クレジットカード使用を受けない場合は、その旨を店内に表示するべし
*旧価格とバーゲン価格の両方を値札にきちんと明示するべし
*プロパー商品の値下げを行うべし
*欠陥品の値下げを行うべからず (値下げとは、「価格」が基準であって「品質」ではない)
*セール商品でもプロパー商品と同じ条件を与えよ (返品や返金を受け付ける)

地域によっては、セール開始日やこれらの決まりごとが若干ことなるけど、セールの時期が近づくと、大体こんなことをニュースや新聞で消費者に伝えている。

で、実際セールに行くと、いかにも「セール用の商品です!」ってのを見かけることも多いし、ボタンが取れていたりほつれている商品もかなりある。

まあ、こちらの消費者はお店の商品をかなりぞんざいに扱うので、セール中に商品がぼろぼろになっちゃうんだろう。セール中じゃなくてもぼろぼろになっていること多いし…。

写真は、夏のセールの戦利品、第一弾。ブローチとワンピース合わせて15ユーロなり♪
日本にいた頃より買い物しなくなったけど(お財布事情が…)、やっぱりショッピングは精神衛生上、大変よろしいのだ。

ショッピングマスター始動です。
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by dias-madriz | 2008-06-23 14:16 | Vida | Trackback | Comments(0)

Todo sobre mi madre

スペイン映画 『オール・アバウト・マイ・マザー』 に登場するバルセロナのPISO(マンション)。グエル公園へ行く途中で見つけられます。
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さて、スペインの移植事情について…。

「あのね、madrizちゃん。スペインは移植が盛んで、ドナーの数も世界一なんだよ。」

今まで、何回も同じようなことを聞いた。相棒F氏も、仲良しのAPちゃんも、ましてや中高生までもが「そうそう。僕たち一番だよ!」と、ちょっと自慢げ…。

確かに、『ER』 のパクリとしか思えないドラマを見ていても、ドナー交渉のシーンが当たり前のように登場する。最近、登場人物の一人であるHectorが移植局長に就任して、移植に関するエピソードも前より多くなったように思う。

でも、なんでこんなに移植が盛んなの???

周りのスペイン人に聞いても、はっきりとしたことが分からない。自慢すれども、理由知らずなのだ。で、ちょっと調べてみた。ドナー数は毎年トップではないけど、常に上位にいることは確かだ。

まず、1980年に施行された移植法で、脳死がヒトの死と認められた。同時に、脳死患者の家族の同意があれば、臓器および身体の提供が可能となった。つまり、本人の生前意思は問われない。


この法律によって、スペイン人は自動的に全員ドナーとなったのだ。


生前にドナーになるのを拒否する権利はもちろんある。公共センターなどで申請すればいいのだ。未成年者の場合は保護者が申請する。でも、スペインのお役所はたいてい、14:00までしか開いていないし、何をするにも時間がかかる。

だから、わざわざ「ドナーになりたくありません」と登録する人が多いとは思えない。多分、こんな権利があることさえ知らないと思う。相棒F氏だって知らなかったと言うではないか。

スペインに限らず、欧米諸国の移植に関する法律や状況は割と似ている。じゃあ、そんな中、なぜスペインのドナー数が常に世界の上位を占めているのかと言えば、1989年に創立されたONT(la Organización Nacional de Trasplantes:厚生省に属し、移植をコーディネートする組織)の存在だ。

このONTを中心に、国・自治体・病院が連結し、100万人当たり過去14人だったドナー数を34.6人にまで引き上げた。年度によっては40人以上のドナー数に達する。

国全体に移植ネットワークが定着しているのだ。移植に間に合わずに死亡する患者の数はおよそ10%というから驚きだ。これが、WHOも推奨している Spanish Model だ。

もちろん、脳死患者の家族がノーと言えば、移植は実現しない。ドナーは義務ではないし、ノーを言う権利は保障されている。

家族にイエスと言ってもらうために、移植コーディネーターたちは、あらゆる状況を想定してシミュレーション・トレーニングをする。ONTの理念である「スペイン国民としての連帯意識と愛他精神」を家族に理解してもらうのだ。

日ごろスペインに悪態をついている私も、こればっかりは感心せざるを得ない。そんな中、突然思い出した一つの映画。


『オール・アバウト・マイ・マザー』 byペドロ・アルモドバル


主人公は移植コーディネーターだ。日本でこれを観た時は、アルモドバルの世界に浸るだけで、移植のことなんて気にも留めなかった。自分の興味あることだけに集中すると、視野が狭くなるとつくづく実感…。

で、もう一度観てみることにした。スペインの日曜版の新聞にはいろんなオマケがつく。その一つがこの映画のDVDだった。

移植がメイン・テーマではないが、この映画を通して、病院とONTとのネットワークが少しは分かると思う。また、どのようにドナー交渉を進めるか、シミュレーションを通じてのセミナーのシーンもある。

最後に…、アルモドバルの次回作は 『Los Abrazos Rotos』 (原題)。5月26日に撮影開始したばかり。映画について、なんと監督自身がブログを書いています。
http://www.pedroalmodovar.es/
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by dias-madriz | 2008-06-22 10:59 | Vida | Trackback | Comments(0)

Trasplante de antebrazos y manos

昨日のお昼のTVE(スペイン国営放送)で見たニュース。

コロンビア人のAlba Lucía Cardonaさん。
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両手の移植手術を受けて成功した、世界で初めての女性。おとといバレンシアの病院を退院したそうだ。ニュースでは、裁縫したり、料理したり、携帯電話を使ったりしているAlbaさんが映っていた。


「この子たち(移植した手)は、私の可愛い娘たちなのよ。¡Son mis hijas, mis niñas!」


笑顔いっぱいで、新しい両手を愛おしそうに撫でながらインタビューに答えていた。指先の動きはぎこちなかったが、担当ドクターによると、感覚は90%以上機能していると言う。手術してから退院するまでの19ヶ月間、Albaさんは辛く厳しいリハビリ生活を送った。


「次の目標は仕事を見つけること。もう私をさえぎるものは何もない。完全に自立できたの。これからは何だって出来る気がするわ。」


19歳で事故に遭い、28年間両手を失っていたAlbaさん。第三の人生が幕をあけたのだ。強さと優しさに満ち溢れて…。

さてさて、Albaさんのお医者さん、手術は複雑で困難極まりないものだったと語る。28年間縫合されていた切断部分に、新たに両手を移植したんだから、医療知識ゼロ、ど素人の私にも簡単に想像ができる。他にも似たようなケースの患者さんが二人いて、そのうち一人はすでにリハビリ段階に入ったという。そして、なんとこのお方、


「今年中には顔の移植が実現できるかも知れない。」


と、おっしゃるではないか!スペインのお医者さんだよね?アメリカの話じゃないよね?

Dr. ペドロ・カバダス(Pedro Cavadas)。調べてみたら、あらあら、ものすごく著名なお方。ご自身でプライベートクリニックと財団を持ちながらも、大きな手術は公共医療の現場で執刀。しかも40代という若さ。中国人の女の子二人を養子に迎える。年に数回、アフリカへだって行っちゃう。

この人に関する記事読んで、「altruista」というスペイン語だって覚えられたぞ。
愛他主義者Dr. カバダス。俳優のエイドリアン・ブロディそっくりの鼻をしている。

スペインで大きな手術をする時は、絶対に公立病院にしろと言われるが、こんなすごいドクターがいるなら思わず納得…。

なんだか世の中、ササクレ立って物騒だけど、こういう人もいるんだよね。命の重さ、人生の価値を軽んじてはだめなのだ。

※スペインの公共医療システムは100%社会保険がカバーする。どんな治療も手術も入院もぜーんぶ無料なのだ。もちろん私立病院はこれに該当しません。なんて素敵なの!って思うのは気が早い。また機会があったら、それについてここに載せようと思う。


最後に…、Albaさんに両手を提供したドナーは、若い女性だったと言う。スペインは、移植大国で、ドナーの数も世界で上位を占める。今まで全然知らなかった。調べてみたら、なかなか興味深いことが分かった。詳しくはまたこんど。
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by dias-madriz | 2008-06-20 15:54 | Vida | Trackback | Comments(0)

Fantasma de farola

暑い、暑い、暑い…。

今年は変な天気だ。洪水が起きたり、どんよりした空模様が続いていたから、今年の夏は涼しいかも…?と密かに期待していたのに、やっぱり夏は来るのだ…。

「やっとよ!やっと!いいわね~!どんどん楽しむわよおおーーー!」

はしゃぎまくってテラスやビーチに繰り出すセニョーラたちの映像がニュースで流れる。もちろんセニョーラだけではなく、一般的なスペイン人にとって、ビーチで過ごす夏は国民総出の大イベントだ。

海もない、川もない(あるけど、あれじゃただの水たまり)、イベリア半島のど真ん中に位置するマドリッドはカラッカラの乾燥地帯。

日本の夏は茹で上がるような暑さだが、マドリッドのは焦げついて干からびてしまう暑さ。

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「Hola、セニョリータmadriz! 今日も、お会いしましたな。こちらはすっかり干からびておりますぞ。いつまでここに居られることやら…。」
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by dias-madriz | 2008-06-19 14:27 | Vida | Trackback | Comments(0)

Una carta cariñosa

私には7歳になる娘ちゃんがいる。
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娘と言っても、私は彼女のmadrina(まどりーな。英語でゴッド・マザーですな)だから、もちろん本当の娘ちゃんじゃない。私の大切な大切な友達が本当のお母さんだ。

日本ではゴッド・ファーザー&マザーの習慣がないから、(名付け親と言う点では存在すると思うが)私のような立場から、その娘ちゃんを示す単語がない。強いて言うなら、「名づけ子」か?でも、名前をつけなくてもゴッド・ファーザー&マザーになったりするので、この単語もしっくりこない。言語と習慣は本当に密接しているのだ。

現に私も、彼女の名前をつけるなんて恐れ多いことはしていない。友達ファミリーの習慣上、ご指名していただいたわけだ。

スペイン語ではゴッド・ファーザー&マザーの娘ちゃんや息子ちゃんをahijada(あいはーだ)、ahijado(あいはーど)と言う。

で、私の愛しいahijadaちゃん。お互い遠いところに住んでいるので、今よりもっと小さかった頃に会っただけだ。でも、毎年かわいい絵やお手紙を送ってくれる。


心がふっと優しくなる瞬間…。


¡Querida ahijada! 今日、お手紙届いたよ!ひらがなも上手になったねー。また一緒にあそぼーね!

¡Muchísimas gracias y mil besos a mi ahijada "L"!
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by dias-madriz | 2008-06-18 01:19 | Vida | Trackback | Comments(2)