マドリッドから発信


by dias-madriz
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Por África

エボラ出血熱に感染した看護師のスペイン人女性。El Pais紙の電話インタビューで「防護服&手袋を脱いだ時に感染したのかも」と答えた。手袋をしたまま自分の顔を触ったらしい。

この女性看護師は自ら志願して先日エボラ出血熱で亡くなったスペイン人神父の治療チームに看護助手として加わった。とても勇敢な看護師だと思う。助手という立場だから、エボラ患者の身体を拭いたり、嘔吐物処理、治療器具の片付けなどいわゆる「汚い仕事」も担当。

スペイン人神父の死亡後、彼女は体調不良(微熱、無気力、腰痛)になり地域の診療所へ行くが、自分がエボラ患者の看護助手をした事実は伝えなかった。

ちなみにスペインはホームドクター制で、まず管轄の診療所に行き、病状によって専門医を予約してもらう。風邪など軽い症状の場合はその場で診断&処方箋が出ます。

その後も体調は優れず、診療所以外の病院に電話で自分の症状やエボラで死亡したスペイン人神父の看護助手であったことを伝える。数日後に救急車で病院に搬送されエボラ出血熱の陽性反応が確認された。

入院中の看護師は熱は下がって落ち着いているらしい。このまま回復されることを祈るばかりです。

エボラ患者の看護師だったことを診療所のドクターに隠していた、微熱と言いながら本当はもっと高熱だったんじゃないか、エボラ患者に触れた手で自分の顔を触るなんて不注意も甚だしいとか、批判の声も多いです。

でも、彼女のみならず、保健当局、医師団などエボラに関わった全ての人の危機管理能力があまり高くなかったのが一番の問題なのかと。

38.6度以上の高熱じゃなかったからエボラの可能性は低かったとか、いわゆるガイドラインを信じ過ぎていた感もあり。しかも、救急車を派遣した時点で彼女がエボラで死亡したスペイン人神父の看護助手だった事実は分かっていたにもかかわらず、救急隊員は防護服なしの通常の救急車で彼女を病院まで搬送している。

感情的に闇雲に不安に陥り、起こってしまったことを責めるより、今後の対策、更なる感染予防の強化を期待するのみです。エボラに感染したというだけでも大きな十字架を背負っているのに、感染拡大の要因責任まで一人の看護師に負わせるのはフェアじゃない。

彼女を診断したホームドクター、救急隊員、病院関係者、彼女に脱毛処理を施した美容師等、彼女と接触した全ての人々はアンダーコントロール状態です。今現在、3次感染の報告は無い。

ちなみに看護師の夫も同じ病院に隔離されています。そして二人が飼っていた犬は詳しい検査も隔離もされず先ほど殺処分されました…。犬の殺処分反対を訴えchange.orgでは40万近い署名が集まり、マドリッドではデモ隊と警察のかなり激しい衝突がありました。
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個人的には、今回のエボラに関しては人間を守ることが第一という考えは理解できる。でも立ち入り禁止になった看護師の自宅に一人(一匹?)残された犬の写真や映像を見ると、猫飼いである私としてはいたたまれなくなってしまう。動物とはいえ家族なんだ。同時に、今回の過激すぎる動物愛護の姿を見ると、その勢いを数千人の命を奪ったエボラ防止のため、アフリカのために使えないのかなとも思う。難しいね。

アメリカでもエボラによる死者が出た!ヨーロッパのこれ以上の拡大を阻止しよう!アジアだって安心していられない!などなど、意識を強めることはとても大切だけど、アフリカでは毎日のようにエボラで人が死んでいるんだ。もっと早くにエボラ対策をアフリカに援助していたら…。自分に危険が迫った時だけではなく、常に他の人のことも考えらるような人に私はなりたい。

次回、日本へ帰国する時にスペイン帰りということで差別されないといいなぁ。その昔、アジアでSARSが猛威をふるっていた時、ヨーロッパで差別されたアジア人がいたとかいないとか。いかなる状況でも風評被害には反対です。
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by dias-madriz | 2014-10-08 21:06 | Vida | Trackback | Comments(0)